【2.退避保存】山形米粉人:共立社橋本部長

生活協同組合共立社 グローサリー・衣料商品部長
橋本 俊一 さん


■7年前から米粉の活用は始まっていた
2004年から、全農さんより「米粉を使った商品できないか?」と依頼されたのがそもそものきっかけです。その頃は現在と違って米粉という言葉もなく、食品としても未熟だったものですから、試行錯誤の繰り返しでした。そんな中、まずはベーカリー中村屋さんと共同開発し、米粉ピザを山形市の店舗のみで販売をはじめるところからのスタートでした。
その後、2008年に自給率の低下が問題になったこと、特にお米が余っているということから、米粉が脚光をあびるようになりました。また、組合員さん向けにアンケートを取ったところ、山形県内産のものが食べたいという声が多く、驚いたのは実は若い人も県内産を食べたいといった意識が強かったことです。
こういった背景から、米粉の商品を本格的に開発しはじめる流れとなりました。


■米粉の商品開発について
吉田製粉さんの米粉を使い、本格的に商品開発を進めてまいりました。
そこで第一弾の中華そばに始まり、うどんやパスタ、パンといった商品を開発しています。

★酒井製麺所さん
第一弾「米粉入り中華そば」
第二弾「やまがた育ち麦切り風うどん」
第三弾「ライスパスタ」
★たいようパンさん
第四弾「米粉パン」

商品開発には、特に県内産の米粉を使用していますが、まだまだ技術も追いついておらず、米粉をたくさんいれても良い商品になりづらいので、商品に対する米粉の割合にはこだわらずに商品開発を進めています。
また、本来米粉の原価が高いので、現在は製造方法を工夫し、他の商品と同価格帯で提供できるよう努力しています。
私たちの場合、幅広い組合員さんに受け入れられ、喜んでいただくことが最優先です。それを踏まえた価格と品質のバランスを追求した商品作りを心がけています。なかなか難しいですけどね。


■米粉の普及に関する取組みについて

まだまだ県内の米粉に関する情報が足りないと感じています。私たちは販売業者ですから、もしも良い情報があったら「それをぜひ売ってみたい」という発想につながります。そういった意味で、米粉に携わっている方の情報発信はとても大切だと思います。基本的に情報が入ってこないですからね。
また、私たちにとっての一番の普及方法は、毎日1000名近くの方が来店される実店舗でのPRです。 簡単なレシピを配ったり、特設コーナーを設けてPR販売しています。また、組合員さん10〜30人程集めて講習会を開き、だれでもできるような米粉の使い方を伝えています。
現在、米粉の販売が検討している理由は、実店舗でのレシピの配布、試食販売、講習会を続けているからだと捉えています。


■今後の展開について
例えばある地域でとれたお米を使用した地域限定の米粉を、小規模でも良いからその地域で販売したりなど、米粉を地域に根付かせたいと考えています。
それぞれの地域のお米で製粉した米粉をブランド化し、その上で麺やパンといった売れる商品を開発していきたいですね。現在、米売り場の横に米粉は陳列していますが、米粉コーナーとして販売するには商品数がまだまだ足りません。目標は15〜18品を置きコーナーをつくれれば最高です。
また、今年4月からは惣菜の天ぷらの衣にも山形県産米粉を使用するようになり、商品以外にも米粉を活用するのもポイントで、唐揚げ衣への使用なども検討し、さらに使用拡大をめざしています。
次の商品開発は、米粉のケーキにチャレンジしたいですね!
フッター画像
(C) 山形県米粉利用拡大プロジェクト推進協議会(事務局:山形県農林水産部農業技術環境課) [login_s] [login_t]

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